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口頭試験を受験

平成18年度の第二次試験筆記試験の合格通知に口頭試験の案内通知がありました。前年度の不合格通知には空白だった箇所に,試験日や場所の案内があります。

12月8日(金),13:30〜14:00,渋谷のフォーラムエイトです。ここのビルには日本技術士会の事務所があり,口頭試験の大半がここで行われる様です。

平日の金曜でしたので,職場に伝え,出張扱いで試験に臨む事が出来ましたが,前泊は出来ず,朝JRで出かけました。後から思えば,試験日がもう少し遅ければJRが雪で遅れたり,飛行機で行くにしてもやはり雪で欠航することもありましたので,当日朝出かけると言うのは危険な事でしたが,まあ,その位の気分だったのでしょう。

当日トラブルがありました。
当時小学生の息子が学校でアタマを打って病院に運ばれたとの事,小学校の教頭から私のケータイにかなり丁重な電話がありました。何で私に来るのだろうと不思議に思いましたが,意識を失ったそうで,病院に運ばれたが,精密検査の結果特に脳には障害は無いようだとの連絡でした。当時妻はケータイを持たず(持っていても出ないですが),家と連絡がつかないので,私の職場に連絡,出張中だと知って,伝え聞いたケータイに掛けたということでした。口頭試験直前でしたので,少し気にはなりましたが,大事には至っていないとのことで,試験中はその事は忘れていました。後で本人から聞いたところでは,「安らかな気分だった」とのことなので,けっこうヤバかったのでしょう。

口頭試験には集中して臨みました。
試験室前の椅子で待っていると,呼び出しがあり,部屋に入りました。事前に面接官は2人と聞いていたのですが,4人いました。実際にメインで質問をするのは大学教授風の方で,技術士風の方がサブで聞くというかんじでした。

質問内容は受験動機から始まって,現在の職場での必要性等でした。「現在の職場ではいらないのではないですか?」といった質問に対しては,確かに明確な答えはしにくかった記憶があります。「技術相談を受けるのに要る」と答えたのですが,「技術士は無くても出来るのではないですか?」という問いには明確な解答が出来ませんでした。

私の業務経歴に関して「薄膜磁気ヘッドは現在使われているのですか?」という問いが,「いかにもモノにならない技術ではないのか?」の様な聞かれ方だった気がして,「もう10年前から使われていますよ。」と答えました。どうも,その答え方が,面接官の方はカチンと来たのかもしれません。

前後して,あなたは学位は持っているのですか?学位と技術士の違いは何ですか?と矢継ぎ早に来ました。「学位は学術的能力,技術士は実際的能力」と言ったことを述べましたが,どうも答えは,法律の文言を言わないといけなかったようです。私は法律の文言とかは正確に覚えられないので,意味的にアタマに入れていてそれなりに答えたつもりだったのですが,「高等の専門的応用能力」,「高等」のというところを強調して言われました。

そのやり取りからして,どうも私の答え方が,「技術士を博士よりも下に見ている」というように受け止められたようです。「法律の文言をアタマに入れてないのではないか?」と突っ込まれました。かなりキツい言われ方だったので「勉強しておきます」と答えて終わりました。

試験の様子を,事前に見ていただいた技術士の方に伝えました。十分合格可能性はあるとは言われましたが,結果は不合格でした。
成績通知書は以下の通りでした。


二回目の二次試験で筆記突破して口頭試験,一次試験から数えれば丸三年間の結果が,これでした。 筆記で何とか三つのAを揃えて,口頭試験に臨んで,最後の最後で足をすくわれた感じです。

筆記試験: "A, A, A" そろった!!! (..)(^^)(^。^)(*^o^)(^O^)

口頭試験: "◯, ◯, ◯, ◯, *" 最後でこけた! Σ( ̄Д ̄;)がーんっ!

不謹慎な話ですが,パチンコのスロットで,7,7と来て,最後7から8にすべったような気分です。 とは言っても,不合格は不合格です。この時の電気電子/電子応用の最終合格者は9人。最終合格率は9.8%でした。筆記合格者は何名だったか今は分かりませんが,おそらく口頭試験で不合格の1人か2人に入ってしまったようでした。職場に報告したところ,まあ来年は大丈夫だろうと言われましたが,何分そこは技術士試験のつらいところ,また翌年筆記からやり直さないといけません。

不合格の理由の一つは技術士の定義を明確に言えなかった事など思います。面接官が不合格モードに入ってしまったら,「勉強しておきます」では白旗を揚げてしまったことになったのでしょう。当然の事ながら「勉強しておきます」ではダメで「勉強しておかなければ」ならなかったのです。「⑤技術士制度の認識その他」が無いとみなされてしまったのでした。

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